3月31日、平成30年1月から5回にわたって開校した「地域を編集する学校」が最終講座を迎えました。
この日はまず、平成29年10月号で新富町やこゆ財団を取り上げてくださった情報誌「月刊ソトコト」編集長の指出一正さんが講演。「地域を編集するということ」について、全国の事例を交えながら話をされました。
続いてのプレゼンテーションでは、14人の受講生が登壇。前回、前々回の講座時に実施した新富町内での取材を通じ、それぞれが発見した「新富町の魅力」を発表しました。
プレゼンの手法は様々。愛媛県から参加した児玉京子さんは、新富町総合交流センターきらり内にある「カフェ・キートス」の魅力を伝える動画とリトルプレス(少部数で発行する自主制作の出版物)を作成。カフェオーナーの緒方生寿恵さんの取材をベースに、人や食材に恵まれたまちであることを伝えてくれました。
また、宮崎県綾町から参加した吉田真奈美さんは、JR日向新富駅の南側にある観音山について取材。太平洋を見渡せるロケーションを始め、四国八十八か所や西国三十三か所巡りができることや、平安時代の武将・平為朝の鬼退治をしたという伝説を紹介。自作のイラストを活用した楽しいプレゼンで、聴講に集まった方々からは笑い声も上がっていました。
聴講された方も一人一票を投じていただいた審査の結果、宮崎市から参加した斉藤翔子さんが最優秀賞を受賞!
斉藤さんは取材を通じて知った「新富町の古墳」についてプレゼン。左手が欠けている埴輪を引き合いにして「この埴輪はどんな左手だったかがわかっていません。これを町の子どもたちに楽しく考えてもらうことで、町の古墳のことを知ってほしい」と提案をしました。賞を発表した指出さんは「自分の考えだけで完結するのではなく、他の人の発想を引き出す余地を残しているところが素晴らしいです」と講評されました。発表された賞は以下の通りです。
◉最優秀賞:斉藤翔子さん(宮崎県)
「古墳のある町 新富町」
新富町で発掘された「左手の欠けた埴輪」をピックアップ。左手を想像して自由に書きこめるチラシを用意し、みんなで楽しみながら書くことを通じて古墳の魅力を知ってほしいと提案した。
◉優秀賞:児玉京子さん(愛媛県)
「Cafe Kiitosのあるまち」
新富町総合交流センターきらり内にあるカフェ・キートスの取材を通じ、オーナー・緒方生寿恵さんの思いや、それを支える人の魅力、カフェの食材などに着目。動画とリトルプレスを自作して発表した。
◉審査員特別賞:中薮加奈子さん(神奈川県)
「新富町の魅力」
人の魅力にフォーカス。伝統野菜のレンコンや、明治から続くそば農家の取材で気づいた人と食材の素晴らしさを、生産者と食材を一緒に紹介するウェブサイトでPRしよう!と提案した。
◉こゆ財団賞:愛甲祥太さん(宮崎県)
「新富町を拡散するために」
新富町をあまり知らない都市部の人を対象に、「のどかな町の環境」と「オープンな人間力」を伝えるプランを発表。プレゼンでは自ら撮影・編集したこゆ朝市の動画も活用した。
◉奨励賞:吉田真奈美さん(宮崎県)
「新富町にこんなところが… 駅近P有パワースポット 観音山公園」
太平洋を眺望できるロケーションを始め、四国八十八か所や西国三十三か所巡りができるなど観音山公園の魅力を紹介。鬼退治の伝説も自作イラストで紹介した。