地域おこし協力隊

地域おこし協力隊

地域おこし協力隊の制度を利用し、10年100社1000人の雇用を目指す宮崎県新富町の地域商社「こゆ財団」。

「世界一チャレンジしやすいまち」を目指す財団メンバーがチャレンジを止めないということはもちろん、財団に関わる外部のメンバーもどんどんチャレンジを繰り返してしているということで注目されている。

そんな中、財団で主に紙媒体のデザインを担当している綾町のデザイナー、吉田真奈美さんは、もともと福島県出身で震災をきっかけに宮崎県綾町に移住してきた1人だ。

そんな吉田さんに、外部スタッフとしての財団との関わりや、地域で働くことについて話を伺った。

時間と場所に捉われない自由な働き方

—綾町に移住後、こゆ財団と関わるようになったきっかけは何ですか?

吉田:綾町の地域商社「梶山商店」さんのチラシを作らせていただいたのがきっかけで、梶山さんとつながりのあったこゆ財団から声をかけていただきました。親しくなったのは、その後に参加した人財育成塾「地域を編集する学校」からですね。

でも、声をかけていただいた当初、私自身すでに独立していて、改めて組織に属することは躊躇していて…。
子育てをしながら決められた組織の中で働くということが負担で、もっと自由に働きたいと思っていましたし。

—それでも財団に関わって仕事をしているのはなぜですか?

吉田:決め手になったのは、私のライフスタイルに合わせた働き方ですかね。

2人の子どもがいるのですが、週2回10時〜16時半までの制作作業で、家事・育児の時間も確保できます。

家のことで作業できない時は、財団の方が代わりにしてくれますし、1人で仕事をしてきた私にとって、パートナーができたような新鮮な感覚ですごく働きやすいんです。

地域を好きになるきっかけは「知ること」

—財団に関わるようになって起こった変化などありますか?

吉田:やっぱり、新富町を好きになったということですかね(笑)
本当に魅力がたくさんある町だと思うんです。

今、住んでいる綾町も素敵ですし、宮崎県が土地も人も居心地が良くて。
でも、これって宮崎に来るまでは知らなかったことなんです。

地域の発信したいものをデザインするときは、当然その地域のことを調べます。
すると、地域のことを知ることができてたくさんの魅力に気づいて。

その魅力をもっともっと多くの人に知ってもらいたいって想いが強くなってデザインに活かされます。

やっぱり、人間もそうですけど、地域も好きになるきっかけはちゃんと知ることなんだと思いますね。

仕事をしながら地域との関わり方を学ぶ

—今後、吉田さん自身はどのような生き方をしていきたいですか?

吉田:ずっと新富町と関わって仕事をするのも良いですけど、住んでいる綾町にも貢献したいんです。

震災後、綾町に移住してたくさんの友達ができて、みんなが受け入れてくれたおかげで今の自分があると思うので、今はみんなのためにも勉強中。

財団の皆さんに地域での働き方や関わり方を学び、いつかは綾町で私が財団のような中間的な立場になって盛り上げられるようになりたいです。

正直、人見知りが激しくて具体的なイメージはまだまだですけど、いつかはそんな自分になりたいって思います。

だから、仕事をさせてもらいながら勉強もさせてもらっているという感覚で関わらせてもらっていますよ。

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宮崎県新富町の地域商社「こゆ財団」。
ここで働くスタッフはもちろん、外部スタッフも同じビジョン・ミッションに向けて突き進んでいる。

地域で稼ぐことを財団に関わることで学び、それを別の地域に活かす。
そんな多様性のある関わり方もでき、日本全国から移住希望者や視察で人が集まってきている新富町。

財団に共感して、同調しているメンバーが別の地域でビジネスを確立させることで、地方を中心に日本がもっと面白くなる。