新富町役場福祉課で仕事をしている今吉絵菜さん。2017年に入庁し、町民の窓口として日々の業務を行っている。
役場での仕事を通じて感じているやりがいや、町の魅力について話を伺った。
業務の中で湧き上がる疑問が地域への関心を高める
—今吉さんはどんな業務をしているのですか?
今吉:お子さんの医療費助成や児童手当、保育園の申請などの受付業務を行なっています。
—仕事を始める前後で、心境の変化はありましたか?
今吉:お子さんに関わる業務をすることで、これまで関心のなかった市町村の制度に関心を持つようになったことが大きな変化ですね。
宮崎市の高岡町というところで生まれ育ちましたが、広報誌など町が公開している情報には正直いって関心を持っていませんでした。個人的に関係のない情報は見ようともしていませんでした。
でも、自分自身が業務に関わるようになったことで、他の市町村はどうなのかと気になり、調べるようになりました。そうすると、いろんなことに気付くんです。例えば、新富町は医療費の助成対象が高校生までとなっていますが、他を見てみると、乳幼児までしか助成していないケースも見受けられる。
こうしたことに関心を持つことが、役場での仕事にも活かせるようになっています。
何も知らない町との出会い
—役場に入ろうと思ったきっかけは何ですか?
今吉:熊本県の大学に進学しましたが、ずっと地元で事務職をしたいと考えていました。
ちょっと飽き性なところがあるので、仕事の内容に変化のある役場での就職を希望したのがきっかけです。
新富町役場は職員の皆さんの雰囲気もいいし、庁舎内もきれい。私が想像していた以上に好印象だったのを覚えています。
学生時代の自分と重ねる風景
—仕事を通じて見えてきた新富町の魅力は何ですか?
今吉:まだ通勤時の往復程度しか町の中は知る機会がありませんが、役場の近くにある新富町総合交流センターきらりは、私のオススメです。
特に施設内にあるカフェ「キートス」さんが大好きで、栗の渋皮煮のタルトや生ハムとクリームチーズのサンドイッチは大のお気に入り。
宿題をしているお子さんから年配の方までが集う憩いの場にもなっていて、こういう場所が町にあるというのは大きな強みだと思います。
休日は、甥っ子と姪っ子を連れてよく行っていますよ!
館内にある図書館で絵本や雑誌を読みながら、ゆっくりとした時間を過ごせます。子育てにもいい環境だと思います。
私が新富町の学生だったら、学校帰りに「キートス」でサンドイッチとコーヒーを買い、窓際の席で勉強をしていただろうなーと、少し羨ましく思いながら子どもたちをいつも眺めています。
経歴やスキルではなく“寄り添う”
—今後、どのようなことにチャレンジしたいと思いますか?
今吉:まだまだ業務に追われる日々で気持ちの余裕はなかなか持てていませんが、お子さんのことに関する助成の受付をする立場として、“寄り添う”姿勢を一番に考えて実践していきたいと考えています。
私の経験やスキルが十分ではなくても、目の前の人と真摯に向き合える人間になることにチャレンジしたいですね。
そう感じるのは、職場の先輩の存在が大きいです。
まだまだ分からないことが多く、先輩に質問をする機会が多いのですが、忙しいのにも関わらず膝を突き合わせて話をしてくださるのです。
私の比にならないくらいのタスクを抱えているのにも関わらず、私の不安と向き合ってくれる先輩を見ていて、私もこんな人間になりたいと考えるようになりました。
子どもが元気なら町も元気になる
素敵な先輩に恵まれているんですね。
今吉:はい。将来的には、私も先輩のように“寄り添える”人間に成長していきたいです。
そして私たちのチーム全員が“寄り添う“ということを大切にできる人であれば、悩みを抱えるお母さん方にとって、力強いパートナーになれるのではないかと思います。