一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(宮崎県児湯郡新富町、代表理事:齋藤潤一、以下こゆ財団という)は、ふるさと納税寄付金を活用した人材育成事業の一つとして、子どもたちに対する地域学習/リーダーシップ研修のプログラムを提供しています。
プログラムは、内発的動機づけやデザイン思考を重視。これまでに地域の小中高生を対象にプログラムを提供しており、2019年4月以降は大学にも範囲を広げます。
特徴:「内発的動機づけ」と「デザイン思考」に重点
こゆ財団の地域学習/リーダーシップ研修は、経済産業省「未来の教室とEdTech研究会」第1次提言(2019年3月5日)で示されている「学びの社会システム」を参考とし、以下のポイントに重点を置いています。
(1)内発的動機づけ
こゆ財団では、毎月第3日曜に新富町商店街で開催している「こゆ朝市」を、地域学習のフィールドとして提供。ふだんは人通りのない商店街が、町内外から集まった多様な人がやりたいことにチャレンジしているさまを通じて、どんな環境でも「ワクワク」(内発的動機づけ)をつくりだすことができると伝えています。
(2)デザイン思考
こゆ財団では、1粒1,000円ライチのブランド化のほか、地元特産品を使った加工品やサービスを開発してきました。このベースになっているのが徹底的なユーザー理解から始まるデザイン思考です。ニーズの多様化や競争環境の不確実化が進行している現代にあって、子どもたちに不可欠な思考プロセスであると捉えています。
プログラム概要
時間:40〜120分(学校側の設定に合わせて臨機応変に対応)
内容:内発的動機づけ/デザイン思考に基づくプログラム
※「こゆ朝市」体験などを通じて実際に地域と関わるパターン、チームでのワークショップを提供するパターンもあります。
背景:求められる創造的な課題発見・解決力
経済産業省「未来の教室とEdTech研究会」第1次提言(2019年3月5日)では、変化の激しい、予測不可能な現代の社会において、誰もが「創造的な課題発見・解決力」(チェンジメイカ―の資質)を手にする機会が必要とされています。
こゆ財団ではこうした課題に対し、ふるさと納税を活用して内発的動機づけやデザイン思考について学べる環境を用意。次世代リーダー人材の育成に還元するという、ふるさと納税寄付金の本質的な用途として活用しています。
主には「こゆ朝市」を活用したユーザー理解とプロトタイプ、検証を実施。製品・サービスをデザインしていくプロセスを通じて、次世代リーダー人材として必要な学びを提供しています。
■今後の展望:郡内から規模を拡大してプログラムを提供
こゆ財団では2019年3月7日には地元の小学校、3月8日には郡内の高校でキャリア講話を行います。また、2019年度は町内の全小中学校に対して同様の取り組みを共有。
地域のさまざまな事業者や県内外の大学とも連携し、範囲を広げていきます。