こゆみらいの学校3限目報告

こゆ財団では、2021年8月31日~11月20日の期間、「いまよりちょっと自分を好きになる」をコンセプトに「こゆ みらいの学校」を企画。様々な方法でチャレンジをし、自分らしく生きるため行動している方々をゲスト講師にお迎え。全5回講座を通じて一歩を踏み出すヒントを得ながら、少しずつ自分と向き合い、今より1㎜でも5㎝でも前に進むための学校です。
🏫「こゆ みらいの学校」HPこちら

8/31にこの「こゆ みらいの学校」がスタートし、9/28に3限目を実施。今回はオンラインと対面参加、両方交えて実施。一部の皆様と初めて対面でお会いすることができました。


こゆみらいの学校3限目


3限目のゲスト講師には、旅するおむすび屋 菅本香菜さんを講師にお迎えしました。

photo by Yuta Nakayama

菅本香菜さん
旅するおむすび屋 / 株式会社CAMPFIRE キュレーター/ 総務省 地域力創造アドバイザー/株式会社グッドイートカンパニー MDプロデューサー。

1991年、福岡県北九州市出身。熊本大学卒業後、不動産会社での営業を経て、食べものつき情報誌『くまもと食べる通信』の副編集長として活動。熊本震災後に上京し株式会社CAMPFIREに転職、LOCAL・FOOD担当として全国各地のクラウドファンディングプロジェクトをサポートしながら日本の魅力発信に努める。本業の傍ら2017年5月に、『旅するおむすび屋』を立ち上げた。2019年3月に独立。フリーランスとして、食に関わるイベント企画・運営、食材のPR、商品開発企画、ライター、クラウドファンディングサポート等を手がける。
メディア出演 : NHK「人生デザインU-29」他

菅本さんは旅するおむすび屋として活動している内容は、noteInstagramなどで詳細をご覧いただけますので、ぜひ気になる方はそちらをご参照ください。


「旅するおむすび屋」菅本香菜さんと

「おにぎり宮本」宮本恒一郎さんによるSP対談


photo by Yuta Nakayama

旅するおむすび屋という、オンリーワンの活動をされている菅本さん。特に、私たち日本人にとって日常的に、当たり前に存在するおむすびにフォーカスし、今では書籍出版や映画化が決定するなど、仕事として確立されていらっしゃいます。今回、こゆみらいの学校を開校するにあたり、自身のアイディアや見つけたワクワクの種を、どう形にしていくか、どう趣味ではなくライフワークにしていくかという課題が想定されたため、唯一無二の活動をされている菅本さんをゲストにお呼びしました。

また、講座の会場としては新富町内のおにぎり宮本(※火曜定休日)をお借りしました。おにぎり宮本をされている有機米農家宮本恒一郎さんも新富町でチャレンジを続ける方のお1人で、今回はおむすび繋がりというご縁もあり、菅本香菜さんと共に宮本恒一郎さんもゲストに迎え、対談形式で講座をスタートしました。

photo by Yuta Nakayama

宮本恒一郎さん
有機米農家/有機米農家 おにぎり宮本

農家一筋43年。安全な農作物を届けたいという思いから有機JASを取得。2年前にはアジアGAP認証も取得し、現在は台湾への有機米輸出も実施。2021年6月には新富町商工会が運営するチャレンジショップの一号店として「有機米農家 おにぎり宮本」を開店。自ら育てた有機米、有機野菜の本当の美味しさ、安全性、そして有機農業の魅力を発信をするべく精力的にチャレンジし続けている。活動詳細は、オーガニックファームファームゼロのHPか、公式Instagramにてご確認ください。

※おにぎり宮本は新富町商工会によるチャレンジショップの第一弾店舗。事業を始めたいけど、一から設備を整えて開業するのはリスクと負担が大きいという方が、気軽に”お試し”できる場所がチャレンジショップです。チャレンジショップに関するお問い合わせは、新富町商工会へ。新富町商工会:電話0983-33-1231

 


動いて初めて見えてきた

4年前は想像もしていなかった未来


photo by Yuta Nakayama

菅本さんは店舗は構えず、各地でおむすびワークショップなどを実施することで、「想いの輪が巡るキッカケづくり」をされています。食の魅力を発信する一環として、生産者の方にお会いするおむすびツアー、出張おむすび屋、絵本作り、商品開発などもされています。

今回は農業一筋43年、還暦を過ぎてから初めて飲食店を始められたというチャレンジャー宮本さんとのコラボレーション形式で講座を進めていきました。

有賀「旅するおむすび屋、というのは香菜さんの活動でしか聞いたことない。唯一の存在ですよね?」

菅本さん「元々は友人と2人でスタートした活動なんですが、いまはその友人も実家で農業をしているので旅はしていないですね。現在は、旅するおむすび屋として書籍制作のために47都道府県周っているんですが、活動する中で自分1人では出来ないことも多いんです。ですから旅するおむすび屋は私だけなのですが、都度インターン生や応募してくださった12名のカメラマンの方々の力を借りて、チームで周っています」

有賀「そもそも、おむすびを仕事にするという発想が生まれたのが凄いと思うんですが、どういった経緯だったんですか?」

菅本さん「初めはおむすびを仕事になるとは思っていませんでした。元々食に関心を持っていたので、会社で正社員として働きながら別の活動として初めてみようと思ったのがスタートです。まずは皆でおむすびを結ぶというところからやってみようと思って、宿泊先のゲストハウスや民泊をされているご家族の方と一緒にしていました。

その後、旅するおむすび屋になりたいというクラウドファンディングを実施して、5万円の支援の返礼品として『あなたの町にいきます』というものを設置しました。誰も支援しないだろうと思っていたんですが、限定5個が売り切れて、追加設定したコースも支援いただけました。まずはこの返礼品として支援下さった方の町を訪れて、おむすびを握って発信していったら次第に『うちにの町にも来て欲しい』という問い合わせが増えるようになって、気付いたらそれが仕事になっていました。いまは業務委託でキャンプファイヤーでの仕事も受けつつ、基本的には食の仕事で生計を立てています」

今回も新富町に来る前に、京都、長崎を旅されていた菅本さん。4年前はそもそもここまで多くの方に興味を持ってもらえるとは、仕事になるとは思っていなかったと言います。予想できなかった未来が、動いてみて初めて見えてきたそうです。

 


上手くいくまで続けていく

家族に支えられて歩んできた道


photo by Yuta Nakayama

菅本さんと宮本さんには、この講座の2日前からお世話になっており、宮本さんが育てる有機米の田んぼを視察に行き、新富町内の色々な具材と併せて新商品開発にも挑戦していただきました。そんな宮本さんの印象を菅本さんは、柔らかい感じなのに芯が強いと感銘を受けたことについて共有いただきました。

菅本さん「世の中的にも食が見直されているとは思いますが、だからと言って有機米を作ろうと思っても簡単にできることではないと思います。そこには沢山ハードルがあったと思うんですが、何年間も苦しみながらも有機農業しかないと信じて継続されていることに非常に感動しました。また、他は駄目というような攻撃的な面がなくて、芯を持ちながらも周囲の方と一緒に動ける姿勢が凄いと思いました」

有賀「宮本さんが有機農業を始めたきっかけは?」

宮本さん「農業には出来た作物を農協に出荷する、市場に託して出荷するなど色々な形態があります。自分は第三者に託してお金をもらうのではなくて、自分が作ったものは自分で届けたいという想いでいます。種をまくときにはどこどこの誰さんに出荷するためだから、とその時点から特定の誰かを思い浮かべています。除草剤や農薬も使えないので、虫に食われたりと10年間はずっと試練ばかりでしたね」

有賀「10年間も?!なぜ挫折せずに続けられたんですか?」

宮本さん「もう信念ですね。有機農業しか持続可能な、生きる道はないと思っているので。奥さんや家族は大変だったと思います、農家でありながら土地を売らざるを得ないなんてこともありました。本当に、男のロマンは女の不満でですね(笑)また60歳になってゆっくりするかと思ったら今度はお店を始めて、また家族を引っ張りこんで、本当とんでもない親父ですね(笑)」

photo by Yuta Nakayama

家族で支え合って乗り越えてここまで来たという宮本さん。結果が出てきたのはここ2~3年だと言います。この日も、おにぎり宮本のカウンターの中には宮本さんの娘さんと奥様の姿があり、自然と参加者の皆さんからご家族に向けて拍手が起きました。

 


自分の想い軸に、

活動はいつだって柔軟に


参加者の方からゲストのお2人への質問は多岐に渡り、予定時間を大幅に超えるぐらい盛り上がりました。特に仲間の集め方、困難な壁にぶつかった時にぶれないのか、という質問には皆さん興味津々でした。

菅本さん「私はやります!って決める前から発信するんです。こんなことやりたいなーという段階から発信するので、よくプロセスエコノミーという言葉で表現されますが、それは意識しています。そうすると実際にやる時には応援者がいる状態から始めることができるんです。それはクラウドファンディングをするときも同じで、まずは身近な方々に想いが固まる前から発信していくとまずはその方々が応援してくれるようになりますよね。ちょっと面白そうと思った段階で『こんなことやりたいんですよねー』とどんどん言葉にしています

有賀「宮本さんも同じでしょうか?」

宮本さん「いや、これが有機農業は孤独なんですよね(笑)一風変わった人間でないと、周りに流されるような人間には有機農業は続けられないので僕の周りには友達がいません(笑)人には失敗すると笑われたことをバネにしてきましたね」

有賀「応援している方は会場にも沢山いますが(笑)では、困難な壁にぶつかった時や活動を継続する中でぶれることはないのでしょうか?」

菅本さん「軸としては自分の過去体験が根底にあって想いを持ってスタートしているので変わっていなんですが、活動に関しては余白を持って動いています。これをやるということを決め過ぎないように活動しているので、想いの部分がしっかりしていれば柔軟に考えられるので、できることは増えてくると思います」

宮本さん「後ろに振り替えることは簡単ですけど、困難をバネにして続けてきたので、『いまに見ておれよ、見返してやる』という想いで覚悟を持って続けてきましたね」

実際、4年前に考えていた旅するおむすび屋の活動とは異なる活動をしていると話してくださった菅本さん。「こうやって活動する」と具体的に決め過ぎないことが柔軟に活動範囲を広げる秘訣であると感じました。

photo by Yuta Nakayama

※プロセスエコノミー:商品やサービスができるまでの過程・物語からビジネスにする概念


出会いを大切に

時には流れに身を任せる


最後は前回のワークで作成したモチベーション曲線を活用し、参加者の皆さんとゲストのお2人には未来曲線を描いて頂くワークに挑戦していただきました。ゲストである菅本さんは書籍と映画の完成、また海外での上映への意欲も伝えていただきました。

菅本さん「ゆくゆくは子どもと一緒に旅をする、旅しに来てもらえる場を作るということにも挑戦してみたいですね」

宮本さん「このお店は期間限定で借りている店舗なのでここで2年ぐらい下積みをして、その後は別の場所で開業、貿易(海外輸出)の方もちょっと頑張りたいかなと思っています」

講座参加者の方々の質問を受け、最後まで赤裸々にお話くださったゲストのお2人には大変お世話になりました。「想いを持って行動していれば、神様って見捨てない」という宮本さんの言葉には菅本さんも解明を受けており、継続することでしか成し得ない未来をお2人から感じました。

photo by Yuta Nakayama

参加者の皆様からは、

「信念をもってやり続けることが大事だと感じました」

「皆さんのモチベーション曲線を見て、ここで共有することで新しいチームができる可能性を感じました」

「菅本さんの想いが固まる前から発信する、という話しはすぐに真似してみようと思いました。また宮本さんの愛に溢れたお話にはウルウルしてしまいました。諦めない素晴らしい信念にエールをいただいたようでした」

「新しいことにチャレンジしながらも、無鉄砲というわけではなくベースの収入を確保しながら進める計画性も大事ですね」

など、それぞれに何かを持ち帰っていただけたようでした。

菅本さん「これからやっていきたいこと、楽しみを共有していく人たちは、分野が異なっても何か一緒にできる仲間になっていくことができると思うので、ぜひこういう出会いを大切にしていただければ思います。また、私は未来にすごくワクワクはしているんですが、未来を決め過ぎないということも凄く大切にしています。流れに身を任せることで楽しい事が始まる瞬間というのもあると思うので、ぜひ皆さんもワクワクするっていう気持ちを忘れずにやりたいことは決めつつも、流れがきた時にはドンと乗っていくというのも楽しんでください」

参加者でもある小川綾さんによるグラレコです。いつもありがとうございます!

 

photo by Yuta Nakayama

最後はオンライン参加の皆様も一緒に、ゲストのお2人と一緒に集合写真を撮りました(撮影時だけマスクを外しています)。次回は10月9日のフィールドワーク、新富町内で課外授業を予定しています。参加者の方々からどんな反応が返ってくるのか今から楽しみです。

written by Saki Ariga

         
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