一般財団法人こゆ地域づくり推進機構(宮崎県児湯郡新富町、代表理事:齋藤潤一、以下こゆ財団という)は、宮崎県新富町でシェアリングエコノミーを促進する取り組みの一つとして、電動アシスト自転車を導入。町を訪れるゲストや移住検討者らが町内を気軽に移動できる、サイクルシェアをスタートさせました。
特徴:日向新富駅から日本遺産など点在する観光資源へのアクセスが向上
導入した電動アシスト自転車は、車重約18kで26インチ。6段ギアを搭載したクロスバイクです。平坦な道が多い新富町中心部はもちろんのこと、航空自衛隊新田原(にゅうたばる)基地や、2018年5月に日本遺産に認定された新田原古墳群などが点在する丘陵地帯へも、足を延ばすことができます。
この丘陵地帯は、新富町中心部から自転車で約20分。ゲストハウスとして今後活用していく計画の古民家もあり、今後はインバウンド観光の中心エリアとなる可能性を秘めています。サイクルシェアは、その移動手段としての活用も視野に入れた取り組みとなっています。
なお、自転車は新富町の中心部にあるこゆ財団のオフィス「チャレンジフィールド」で管理。利用希望者には、こゆ財団スタッフを通じて貸出します。
台 数 :3台
駐輪場 :JR日向新富駅、チャレンジフィールド、新富町るぴーモール商店街
費 用 :無料
利用日時:平日(9:00〜17:00)のうち3時間 ※状況に応じて時間外や延長での利用も可能
申し込み:こゆ財団(info@koyu.miyazaki.jp)
※利用予定日の1週間前までにお申し込みください。
背景:働き方改革を推進する「Team WAA!」共同研究で交通利便性の向上が課題に
こゆ財団は、2018年9月〜11月の3ヶ月間にわたり、誰もがいきいきと自分らしく働き、豊かな人生を送れるような「新しい働き方」に共感し、実現していこうとする企業・団体・個人のネットワーク「Team WAA!」と連携した共同研究を行いました。各月3名・合計9名の研究生が町内に1〜2泊の日程で滞在し、新富町でのワーケーションの可能性を検証してきました。
その結果、新富町には都市部で得難いストレスフリーな環境があること、町民との交流や協働によって活力が得られること、中間支援団体であるこゆ財団との連携で新しいビジネスを生み出せる可能性があることなどが明らかになりました。
一方で、古墳や茶畑といった魅力的な地域資源があるにも関わらず、交通手段が乏しいゆえに気軽に移動しにくいという、地方都市ならではの課題も浮き彫りになりました。JR日向新富駅からはバスが発着していますが、限られた便数での運行のため、町内中心部への移動もままならない状況でした。
こゆ財団では、「Team WAA!」研究生からの要望で多数を占めた「交通の利便性の向上」に注力。解決を進めることでワーケーションの充実度が増すほか、新田原古墳群の日本遺産認定を受けて今後インバウンド観光にも力を入れたいことから、解決策の一つとしてサイクルシェアの開始に至りました。
今後の展望:2019年以降のサッカー場建設も視野にサービスを拡充
こゆ財団では、都市部のビジネスパーソンを定期的に受け入れる企業研修プログラムを、2019年からスタートする計画です。また、日本遺産の新田原古墳群の観光における利活用が本格化するほか、2020年には町内にサッカースタジアムが完成する見込みで、サイクルシェアのニーズは2019年以降さらに高まる見込みです。
こゆ財団ではこの流れを受け、台数や利用拠点を増加するなど、サイクルシェアの拡充を進めていきます。