こゆ財団は宮崎公立大学と協働し、2021年10月12日から寄附講座として同大学の学生を対象に「ワタシ探究塾」を開講します。新富町での1泊2日フィールドワークや企業採用担当を前にした最終発表会も含めた、全5回講座です。「ワタシ」を探求し自分らしく挑戦し続けられるマインドの醸成に取り組みます。
「ワタシ」を知るための挑戦
地域でチャレンジをし続けるこゆ財団が寄附講座として開講する「ワタシ探究塾」。教育イノベーション推進専門官・中山が全体設計し、執行理事・高橋が講師として登壇。さらにこゆ財団で人材育成と広報で活動する有賀もメンターとして、全5回にわたる講座をサポートします。
目的は、「自分のやりたいことを見つけ、それに向かって行動できるようになる」こと。
第1回となる10月12日、自主的に参加を決めた16名の学生が集まりました。中山は講座の目的を伝えた上で、こう話します。
「“言葉にすること”で、“体験”が“経験”になる。
小さなチャレンジを重ねて、失敗も成功も積んでいこう」
来年2月の最終発表まで、講師や仲間たち、そして地域のチャレンジャーたちと一緒に小さな挑戦を重ねながら、「ワタシ」を知り自分らしく生きるイメージをつかんでほしい。そんな思いで学生たちに問いかけ、ともに挑戦していきます。
最初の挑戦は自己紹介。聞いてみよう、言葉にしてみよう
この場に集まった16人は、ほとんどが初対面。まずは1人1分間の自己紹介をしてみよう、ということで、早くも小さな挑戦です。
自分から、とはなかなかいかない空気感に、徐々にハードルを下げていく中山の声かけで1人が挙手。そこから、1人また1人と前に立ち自分の思いを言葉で伝えます。
「大学に入ってまだ何もできていない、と焦っていた」
「講座の案内を見て、これは自分のことだと思った」
「刺激がほしかった」
「就活につなげたい」
など、それぞれが参加した思いや今の自分について、言葉をつむいでいく学生たち。多くの学生に共通したのが「人前で話すことが苦手」ということでした。
全員の自己紹介が終わり、中山が一言。
「みなさん1分間をしっかり話し切りました。それぞれの個性も見えて、素晴らしいです。なかなかできることではないですよ」
一歩を踏み出して挑戦してみたらできることって、意外に多いのかもしれません。
失敗もプロセスの一部。
大切なのは「行動し続けること」
講話には、設立時からこゆ財団の中核となり活動してきた高橋が登壇。設立の経緯から、何をやっているのか、何にチャレンジしているのか、数々のチャレンジャーを事例に説明します。
町の存続に危機感を感じた役場職員の行動に始まり、誕生したこゆ財団。「1粒1000円のライチ」として農家さんとブランディングに取り組んだ新富ライチの登場、大手消費材メーカーの名前を冠した「ユニリーバスタジアム新富」など、新富町では挑戦が形になりつつあります。
その裏に数えきれない失敗があったこと、財団メンバーが取り立ててすごい人材を集めているわけではないこと。それでも「世界一チャレンジしやすいまち」を目指して挑戦し続けていること。
ここで、こゆ財団と関わりを持ち、新富町で挑戦している人たちを紹介。設立から4年で本当に多様な挑戦が生まれ、現在進行形で続いています。
最後に、そんななか見えてきた大切なポイントとして、
①やれることをやり切る
②チャレンジは小さくていい
③弱い絆のコミュニティ
という3つを伝え、第1回の講話を締めくくりました。
第1回講座の終了間際、同大学の担当・市村先生から一言。
「みなさんが今ここに参加してくれている、これだけですでに“挑戦”です。
みなさんのやりたいことをどんどんぶつけてください」
大学とこゆ財団がデザインする学びと成長のステージで、輝きはじめる原石たち。これから続く講座が楽しみな、第1回となりました。