「生徒」を主語に学ぶ意欲を喚起。社会へ続く学びを支えよう〜『みやざきMANABI フェス 2020』基調講演〜

2020年11月3日にオンライン開催された『みやざきMANABI Fes 2020』。宮崎県内外の教育関係者がオンライン上に集まり、これからの新しい教育について学び、意見を交わし合いました。第1部は関西国際大学 学長補佐の荒瀬克己氏による基調講演。「高大接続改革」と「探究学習」から見えるこれからの高等学校教育とは?

■基調講演/「これまでとこれからの高等学校教育」
講師:荒瀬克己 氏 (関西国際大学 学長補佐/基盤教育機構 教授)

社会へと続く学びを支える「高大接続改革」

新学習指導要領の大きな目的は、子どもの「生きる力」を伸ばすこと。教育は今、大きな転換期にあります。
日本教育界の中枢にいる荒瀬氏より、「高大接続改革」と「探究学習」を通して、これからの高等学校教育についてお話しいただきました。

高等学校教育改革、大学教育改革、大学入学者選抜(大学入試)改革という3つの改革を合わせて「高大接続改革」と呼びます。入試だけに目が行きがちですが、子どもたちの生きる力を伸ばし、社会にどうつなぐかを課題としており、全ての高校生に関わる改革です。

続く学び、それを支える改革。それが高大接続改革。

荒瀬氏はその真の目的や意義、その実現に必要なことを、さまざまな角度から読み解き、わかりやすく説明を加えられました。

「生徒」を主語に考えてみる

また、「生きる力」につながる探究学習の必要性やその効果、教員のサポートや評価のあり方など、これまでの経験を盛り込みつつ丁寧に話します。

探究は生徒の取り組みであり、「生徒」が主語になる学習である、と伝える荒瀬氏。

自分で考えたこと、やってみたことが本当の力になります。失敗もまた力に。
居場所と出番がやりがいを生み、
学習意欲が目を覚ますのです。

「自分で学ぶことのおもしろさを知った生徒は、必ず自分で学ぶようになります」
生徒のなぜ?を大切にすることが大事であり、ひいては受験勉強に向かう姿勢にもつながるのだと、探究と学力のつながりにも言及しました。

生徒の生きる力を育むため、各学校の目的・目標を再定義して共有し、その実現のためにどう取り組むか。
とても難しい課題ですが、生徒たちの探究と同様に、学校・教員も試行錯誤していかねばなりません。
先生一人ひとりもまた、主語になり活動すべき存在なのです。

オンライン参加者との質疑応答にて


Q.生徒に自己決定や、自分で考えてアウトプットを「させる」(使役)ためには?
荒瀬氏:「当たり前」と思っているいろんなことを見直していくことが重要。生徒を主語にするとはどんなことか、学校全体で考えて進めてほしい。

Q.探究学習で、生徒が記録を残して自らの成長を感じ、先生と共有する。それはどのように評価すべき?
荒瀬氏:1人で評価するとどうしても主観が入る。複数の目で、いくつもの視点で見ていくこと。さらに評価の観点・基準を生徒と共有し、生徒が納得できる評価をすることが大切。これが生徒を応援することに通じる。

Q.学校内で先生たちの意識の共有を図りたいが難しい。
荒瀬氏:意識の共有・変革は困難だと思う。それよりも実践的に取り組みを変えてみる方が効果的では。生徒の変化を感じると、必ず教員はその意味を理解するはず。

チャットを通して挙げられた質問を聞き、どれも難しい課題、単純にはいかない問題だと前置きしながら、一つひとつ丁寧にお答えいただきました。

         
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