地域おこし協力隊

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新富町役場が設立した地域商社「こゆ財団」では、地元の食材を活用した新商品の開発を進め、地域の魅力を日本全国に発信している。

今回新たに開発したのが、緑茶ジェラート。商品開発を担当したこゆ財団の小野茜さんに、経緯と商品への想いを伺った。

商品開発で、地元食材を1年中お届け

今回、ジェラートに使用している茶葉はお茶の国際品評会で金賞を受賞した新富町のお茶屋さんのものを採用している。

– 新富町のお茶を採用した経緯について教えてください

小野さん:新富町のお茶屋さん「新緑園」さんには、国際品評会で金賞を取り世界的にも認められてるブランドがあります。そこの美味しいお茶をジェラートにしました。

新富町には美味しい食材がありますが、出荷できるのはどうしても旬の時期に限られてしまいます。そこで年間を通して味わっていただける商品を開発しようと2ヶ月の準備期間を経て、緑茶ジェラートが完成しました。

お茶の風味も苦味も全て楽しめるジェラート

— 抹茶を使った商品がスーパーやコンビニなどで数多く見かけますが、今回「緑茶」にこだわったのは何か理由があるのですか?

小野さん:確かに抹茶は人気で全国的に様々な商品が開発されています。ですが、今回はとにかく新富町の美味しいお茶を味わってもらいたかったのです。

だから、ミルクの量も控え濃厚なお茶の味が楽しめるジェラートにしました。
ちょっと濃ゆすぎると思うこともあるほどです。

お茶を食べるというような感覚で、これからは食べ方の提案などもしていけたら良いと考えています。

信頼できる技術との掛け合わせ

今回、ジェラートを作るにあたり小野さんが信頼できる静岡県のジェラート屋さんに商品製造をお願いした。

– 静岡県のジェラート屋さんに依頼したポイントはなんですか?

小野さん:せっかく素材が良いのだから、中途半端な商品は作りたくなかったのです。そこで、私がこれまで出会った中でも信頼できる職人さんに製造を依頼しました。

県内にいる職人さんと知り合うことができれば、今後はその人にお願いしても良いと考えています。

町と共に進化していくロングセラー商品を目指す

— 緑茶ジェラートが、今後どんな商品になっていくと良いですか?

小野さん:ヒット商品は狙わなくて良いと思いますが、もちろんお客様のニーズに合わせて少しずつ改良していきます。
そして、この町と一緒に成長していけるロングセラー商品になるのが狙いです。

素材そのままを活かす商品開発

— 新商品を開発するときに大切にしていることはありますか?

小野さん:ありふれた商品ではなく、新富町の“ありのまま”が伝えられる商品。野菜のジェエラートも検討中で、今後は農業の盛んな新富町の強みである野菜を使ったジェラートも開発し、日本全国へ販売していきたいと思います。


口に含んだ瞬間、濃厚なお茶の風味とほどよい苦みが口いっぱいに広がる緑茶ジェラート。現在、新富町商店街のアイスクリームショップとこゆ財団の通販サイトにて販売中。

これまで、宮崎市内から県北部に移動するときの “通過点” と言われてきた新富町。しかし、現在は町がもともと持っていた強みと新しい技術を合わせて、日本全国に発信している。