イベント

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2021年10月2日(土)、宮崎県新富町の富田浜公園周辺にて、パークヨガ、SUP、焚き火を体験できる有料プログラム「焚き火トリップ」を開催しました。町内外から集まった20名の参加者はもちろん、主催する私たちこゆ財団にとっても、地域の新しい魅力を再確認し、これから無限に広がる可能性を感じることができた貴重な時間となりました。

利用が少なく遊休資産化している
富田浜公園の活用方法を模索

アカウミガメが上陸する富田浜、松林を挟んで入江と公園が広がる「富田浜公園」エリア。緑があふれ、空と海に包まれた素晴らしいスポットです。新富町内にある既存スポットの利活用を目的に企画されたイベント「焚き火トリップ」に、新富町をはじめ近隣市町村から参加者が集まりました。

新富町の地方創生交付金事業の一つとして、こゆ財団は「海の拠点事業」に取り組んでいます。今年2月に新富町地域おこし協力隊に着任した、こゆ財団所属の福永淳史が企画を担当。新型コロナウイルス感染拡大によって当初の日程は延期となりましたが、2週間後に再設定し、無事に開催まで漕ぎ着けたイベントです。

▲消毒、検温、マスク着用でイベントスタート

広い芝生の上でのヨガに始まり、漕艇場にもなる入江でのSUP(Stand Up Paddleboard)、地元の食材を使ったバーベキューの後に焚き火という、いろんな楽しみが詰まった大人のためのリトリートプログラム。豊かな自然に身を置き、非日常と新しい体験に心と体を開放します。

青空、芝生、波の音。
五感で楽しむパークヨガ

まずはパークヨガ。本イベントの主催者・福永がヨガインストラクター講師を務めます。
波の音が聞こえる中、あぐらのスタイルからゆっくりスタート。手をあげて体の側面を伸ばしたり、四つん這いで体をゆっくり揺らしたり…。

福永がチョイスしたヨガの流れは、初心者でもやりやすいポーズに限定。次のプログラムのSUPを意識し、準備運動を兼ねた組み合わせになっていました。広い青空とやわらかな芝生に包まれて、心地よく無理なくヨガを楽しみます。

経験者であっても、これほど爽快で開放的な空間でのヨガは未体験だった様子。10月とはいえまだまだ暑い中でしたが、参加者それぞれが水分補給をしながらマイペースに心と体を整えていました。

波や風がない入江だからこそ
SUP初心者も本気で楽しめる

ヨガ終了に合わせて、入江周辺にはSUP用のボードやパドルが並びました。今回サポートくださるのは、インストラクターの二宮陽水さんをはじめとする「SURF CITY 宮崎」スタッフの皆さんと、サーフショップ「ケンゴリア」の中迫謙吾さん。レンタルボードは日南市の「Ocean Breeze(オーシャンブリーズ)」さんにもご協力いただきました。

参加者が集合したところで、ボードの立ち位置やパドルの握り方・漕ぎ方など、基本的なSUPのレクチャーが始まりました。
パドルは、ひじは真っ直ぐ伸ばして、曲げずに前から後ろへ。
まずはボードに座った状態で入水し、少し進んでから、ボードの中心を跨ぐように立つのが安心とのこと。
「ライフジャケットもあるし、ぜひ落ちて水と親しんでくださいね」
と二宮さん。水に落ちるくらいの大胆さも、SUPを楽しむ醍醐味のようです。

はじめは座って漕ぎ出した参加者も、いつの間にか全員スタンドアップスタイルで自由に水上散歩。「楽しい〜」とはしゃぎながら、水面をスイスイと進んでいます。

インストラクター・二宮さんの声かけで、ボードを左右にバタバタと揺らしてみる参加者たち。そうすることで、バランスの取り方を体で覚えていくのだとか。
心も体も解放された大人たちは、水を掛け合ったりパドルで突きあったり、自分から水に飛び込んだり。暮れ始める太陽のもと、穏やかな時間が過ぎていきました。


SUPにおける富田浜入江の魅力とは?

インストラクター・二宮さんやスタッフの方々に、富田浜入江SUPの良さを聞きました。
・岩や波がなく水面がフラットで、安全に楽しめる
・目が届きやすいので全員でSUPを楽しめる
・足場があり入水しやすい
・駐車場(無料)が広い、近い
日頃からレガッタ(ボート)やカヌーの練習や大会に利用されている漕艇場ということもあり、初心者のSUP体験においては多くのメリットがあるようです。

新富食材でバーベキュー、
そして焚き火でリラックス

夕方5時、日も暮れ始めた頃。着替えを済ませた参加者たちは、入江のすぐそばに建つ「カフェレストラン Hatsune」のウッドデキなど屋外スペースへ。体を動かしてお腹を空かせた皆さんを、地元産のお肉や野菜が待っていました。

ここ「カフェレストラン Hatsune」は、地元産の食材をふんだんに使ったビュッフェスタイルのランチバイキングが大人気の店。予約すれば夜の団体利用にも対応してくれるため、この日も代表の瀧口初美さんをはじめとする同店スタッフの皆さんに食材の準備をお願いしていました。美味しそうな匂いと楽しい笑い声に包まれた会場に、企画側のこゆ財団スタッフも開催できた喜びと安堵感に目を細めます。


体験プログラムを通して、さらにバーベキューを囲むことで、参加者は和やかで楽しげな雰囲気に。初対面同士でも心の垣根なく、自然な空気が漂っています。

最後はバーベキュー網を外し、炭の上に薪を重ねて焚き火タイム。ゆらゆらと揺れる炎を見つめながら、今日の体験を振り返る参加者たちの表情は穏やかです。


バーベキュー台やランタンなどのアウトドアギアで空間をプロデュースしてくれたのは、宮崎市にあるアウトドアショップ「3field」の「カズさん」こと福島一人さん。
「ここは、キャンプ場とは違ったプライベート感がいいですね。会場の灯りは、炎の癒し効果『f分の1ゆらぎ』を感じられるよう、明るくし過ぎず、でも足元が危なくないようにと配慮したセッティングになっています」
そう話す福島さんは、常に会場全体に目配りしつつ、皆さんが安全に楽しめるよう場の演出をしてくれるアウトドアのプロ。素敵な時間でイベントを締めくくってくださいました。

日常の喧騒を離れて、自然豊かな空間で体を動かしたり、おいしい食材でバーベキューしたりの特別な1日。焚き火の炎を見つめ、自分自身の心の声に耳を傾ける時間となったのではないでしょうか。

イベントを企画したこゆ財団にとっても、「富田浜でSUP」という新富町の新たなコンテンツ発見に湧いた1日となりました。